新聞奨学生時代に朝刊を配るために夜道を自転車で走っていたら何かに乗り上げて思いっきり転倒した。俺「何だよ…」

俺、大学生の時に新聞奨学生だったんだ。
丁度、忘年会シーズンが過ぎて新年会シーズンの時、
朝刊配る為に暗い夜道をいつも通り自転車に乗って配達していたら、
何かに乗り上げて次の瞬間思いっきり横に倒れた。無論、新聞もバラけた。

手をついちゃって、イテェと思いながら何に躓いたんだ？と思って見てみたら
オッサンだった。この時点で、血の気が引いてくのを感じた。
自転車に乗り上げられたのに「イテェ」も何も言わない。黙ってひっくり返ってる。
怖くなってオッサンの鼻の所に指をあててみるが、呼吸をしている様子が無い。

ここで俺、大パニック！まだ携帯が出始めの時代だったので、一般的ではなく
ポケベルじゃ何も出来ないから配達先のビルの警備員さんに事情を話して警察に連絡してもらった。

警察が来て大事になった。第一目撃者なので、現場を離れられる事が出来ず、半分程残ってる
配達をどうしよう、所長にヤキいれられるのかなぁ、というのが最初の修羅場。

次の修羅場は、もし金田一耕助シリーズに出てくる冤罪刑事みたいなのに
「よし、お前が犯人だ！」と決めつけられて、前科がついて刑務所に入れられたら
親泣くだろうなー、人生終わったなー、大学除籍かなー、と気が気じゃなかった事。

すまん！あげちまった。続き

結局、酔っ払いが道で寝込んじゃって、そのまま外気に晒されて低体温になって
寝たままお亡くなりになったらしいけど、「お前が自転車で乗り上げたのがトドメになった」
とか言われたりしないよなー、と生きた心地がしなかった。

営業所や同じ大学の奨学生仲間にこの事を話したら「あー、結構あるよ、今の時期」と
言われたのが最後の修羅場。お前みたいに不注意で仏さんに自転車で乗り上げる事はないけど
繁華街や人通りの多い道で酔っぱらって寝込んでるのは、大概パトロールのお巡りさんが拾ってくれるけど、
人があまり通らない道に入り込んで寝込んじゃうのを見つけるのは、大体、俺たち新聞配達員が多い、
と言われた。東北や北海道みたく寒くないけど、東京だって明け方は0度近くまで下がる。
発見が遅くて、明け方まで爆睡してそのままって人を見つけて通報した事があるって奴が結構いて驚いた。

正体無くすまで飲んでくれるなよ、本当に。コッチは一生モノのトラウマだよ。
リーマンになった今でも飲み会でコップ1杯のビールしか飲めないし、千鳥足のオッサンを
見かけると「俺は関係無い、つか見てない」と、なるべく離れて歩くようになった。

サラリーマンて全身黒い服装ばっかりだから、
暗闇でうつぶせだったら見つけられる自信が無いわ

どう見てもキ印なんだから触っちゃイカンでしょ